蓄電池シミュレーション (Step 6)
通常のシミュレーション
蓄電池の設定は特定の機種を選択するのではなく、実効容量、充放電の定格・変換効率・時間設定といった基本的な値を指定する形となっています。
値を入力し、"シミュレーション"ボタンをクリックするとシミュレーションを実行します。また、蓄電池を使用しない選択も可能です。
なお、シミュレーションの際、「目標ピーク値の探索」をチェックして実行すると、目標ピーク値を変えながら繰り返しシミュレーションを行い、 ピークシフト可能な最小のピーク値を探索します。
蓄電池シミュレーションは、原則として次のような動きとなります。
(ただし、充放電量は 実効容量、充放電の定格、その時の残量により制限されます)
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買電量が目標ピーク値を超えないよう、蓄電池の放電で補います。(ピークシフト)
このピークシフトは放電時間の設定によらず、常時行います。 -
放電時間帯は目標ピーク値によらず放電を行います。
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余剰太陽光がある場合は蓄電池に充電します。
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充電時間帯は目標ピーク値を超えない範囲で系統から充電を行います。 ("翌日の余剰太陽光発電を前提に系統充電を減らす" オプションが指定されている場合は、充電量が調整されます。 ただし、実際にこのような動きをするためには翌日の状況に合わせて蓄電池を制御する仕組みが必要になります。)
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放電開始と放電終了に 0以外の同じ値を指定した場合は、ピークシフト以外の放電を行いません。 (両方 0 の場合は、充電時間帯以外は常時放電します)
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充電開始と充電終了に 0以外の同じ値を指定した場合は、系統からの充電を行いません。 (両方 0 の場合は、放電または太陽光充電がなければ、目標ピーク値を超えない範囲で系統から常時充電します。 この場合、”翌日の余剰太陽光蓄電を前提に系統充電を減らす" オプションは指定できません。)
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充電開始・終了および放電開始・終了すべてに 0を指定した場合は常時、放電を行うと同時に目標ピークを越えない範囲で 系統から充電します。
緑の部分が蓄電池からの放電で、薄い青が系統から蓄電池への充電、薄灰色の線は蓄電池の残量を表しています。
蓄電池シミュレーションの結果、ピーク値を超える使用量を蓄電池からの放電で補うことで、買電量のピーク値が設定した値で抑えられているかどうかを確認できます。
ただし、これはあくまでも入力または計算した電気使用量および太陽光発電量前提のシミュレーションであって、実際の値は異なってきますので、 必ずしも目標ピーク値を維持できるとは限りません。ご注意ください。
系統充電なし(太陽光の蓄電を優先)
蓄電池シミュレーションの先頭にある "系統充電なし(太陽光の蓄電池充電を優先)" のオプションを選択すると太陽光をピークカットおよび蓄電に優先して使用し、 残りを自家消費する形のシミュレーションになります。
通常のシミュレーションは太陽光自家消費シミュレーションの結果に対して、蓄電池を加えたシミュレーションとなっています。つまり、太陽光を自家消費した上で その余剰を蓄電しています(左図)。一方、こちらのオプションを選択した場合は、太陽光をピークカットおよび蓄電に優先して使用するシミュレーションとなります(右図)。
黄色の部分が太陽光からの蓄電です。例えば上図の 7-8時で自家消費していたものを、ピークカットに備えるために蓄電する形になります。 9-13時では太陽光をピークカットのみに使用し、残りを蓄電しています。